作品への思い

皆さんは、小説を読む時に作品に何を求めるでしょうか。

「時間を忘れてその作品の世界に引き込まれる面白さ」
「思わず涙する感動や癒し」
「秀逸な謎解きや伏線の回収で感じる読後の爽快感」
など、いろいろあると思います。

また、このブログには小説を書く側の方のほうが多く訪れてくださっているかと思いますが、皆さんが作品を書く時に大事にしているテーマは何ですか?

それは人によっても違うでしょうし、その時の気分などによっても都度変わってくることでしょう。

では、私が書く作品は、読者の方に何を提供できるのでしょうか。

そして、作品を執筆する上で大切にしているテーマ、またどんなことを思い、どんなことを伝えたいと思っているのかについて、ここではお伝えしたいと思います。

紫門 依里が書く作品のテーマ


まず、私の作品を書く上で共通のテーマとしているのがl「物事の二面性」です。

すべての物事には、「表と裏」、つまり「反対の2つのもの」が同時に存在しています。

作品を通じて、そんな「物事の二面性」を、登場人物たちの心の動きやストーリの流れを通じて描きたいと思っています。

この言い方では漠然としていますが、もう少し具体的に言うと「一見悪いと思える出来事の裏側には幸せへのヒントが隠されている」といったことです。

起こった物事の裏側にあるものを眺めてみれば、今まで気が付かなかった、新しい発見ができます。

たとえば、うまくいかないこと、悲しい出来事が続いて、そのことばかりに意識が向いてしまうと、簡単に物事を諦めたり、前に進めなくなってしまうこともあります。

ですが、そうした出来事は、実は「自分が本当に求めているものに出会うための伏線」のようなものだったりもするのです。

そんな二面性を持つ物事の流れを作品を通じて表現したいと思っています。

二面性をテーマにする理由


上記でお伝えした作品のテーマの「二面性」ですが、なぜこれをテーマにして作品を書くのか、その理由についてお伝えします。

私はこれまで40数年生きてくる中で、物事の悪い面ばかりに目が向いていたことが多かったです。

幼い時からひどいアレルギー体質で、日常生活の中でさまざまな制限を感じる中で生活せざるを得ませんでした。

食事の仕方やちょっとした外部の刺激などが影響し、すぐに疲れてしまったり、肩こりや頭痛に日常的に悩まされたりと、本来の20%くらいのエネルギーでいつも生活をしている感覚です。

一般社会に適応しきれず、自分に自信を持てなかったり、やりたいことはあるのにそれを実現するだけのエネルギーが足りないことにもどかしさを感じたりと、苦しい思いをしてきました。

そして、「何でこんな思いをしなければいけないのだろう?」「何で毎日こんなに辛いんだろう」「人生って何なんだろう?」そんなことばかりを考えていたんです。

何もせずにぼーっとしている時や、他の何かをしながらでも、頭の奥では状況や自分の感情を客観的に観察しているというのが日常でした。

ですが、そんな重苦しいばかりの経験も、「結果として小説を書く上でとても役立つものになっている」ことにある時気付きます。

たとえば、普通に生活をしている中で、その時の状況や感情を小説の地の文で描写しているような文章がふっと頭の中で流れてくることがあるんですね。

ある意味普通のことになっていてそれほど意識していませんでしたが、物事を深く考える習慣によって「自分の感情や物事の状態や状況を言葉で言い表す力」が自然と身に付けられたように思います。

そんな体験をする中で、私は小説を書くことへの縁というものを、さらに強く感じるようにもなりました。

これまでの制限ばかりの辛かった経験が、小説を書く力を磨くためにあったように思えたからです。

ただ、これは一つの例に過ぎません。

他にも、こんな風に「現実に起こっている出来事は、実は自分が望んでいることの裏返しになっていた」ということはよくあるのだと気づきました。

それは、奇跡という言葉がピッタリなほど、完璧に現象として成り立っているものです。

そして、それが腑に落ちると、人生をより前向きに自分らしく生きることにつながる、そう思いました。

だからこそ、物事の二面性をストーリーとして描き、その美しいまでの完璧さを皆さんに伝えたいと思っています。

作品を通じて提供できるもの


次に、「物事の二面性を描く」というテーマを通じて、私の作品で読者の方にどんな時間を提供できるのか、提供したいのかについてお伝えします。

作品を通じて、
「癒し」
「発見や気付き」
「ヒントやインスピレーション」
といったものを得てもらえたらと思っています。

サスペンス的な書き方はしませんが、謎解きの要素や伏線を使って、「新しい発見」をしたという小さな感動を得ていただけるようなストーリーをお届けするつもりです。

ぜひたくさんの方に楽しんでいただければ幸いです。

2022-04-26